序章〜どこにでもある話〜


『何処かの山奥にある遺跡の最下層には、昔滅びた国の財宝が今も眠っている。』
『霧に閉ざされた森にある今は忘れ去られた神殿には伝説の武器が封印されている。』

この手の話は探せばいくらでも出てくるモノだ。
ただ、話はいくらでもあるが実際に話の通りに財宝や伝説の武器があった例は少ない、どころか殆ど無い。
当然である。実際に財宝や武器の類があったとしても、誰もが知ってるような物ならとっくの昔に誰かに発見されていて当然である。
それでも、その手の話を聞けばダメ元でも行ってみたくなるのは、いつの時代も冒険者の性だろう。

ここにも、そんな好奇心旺盛な冒険者達が1組。
この冒険者一行が遺跡を探索しているのもそんな話を聞いたからだ。
とある山の麓の村で聞いた話の内容は、
――この山の中腹には、その昔栄えていた文明が信仰していた神の神殿が今も残っている。
――その神殿には、今は失われた技術で作られた魔剣が封印されている。
――ただ、その魔剣は自らが認めた者で無ければ刃を抜くことが出来ない。
と、まぁ良く聞くパターンの話ではある。
しかし、廃墟の神殿があるのは事実ではある。
そしてその構造などが今の技術では解明できない高度な文明によるものであるのも又、事実である。
可能性としては低いが、まったく信憑性が無いわけでもない。
近頃面白い、興味がそそられる話がなかったし、暇だったのだ。
そうでなければ、良質の薬草を採りに行くだけでこんな片田舎まで来りしない。
この話を聞いた時、一行は早速行ってみることにした。
そう、取り合えずは、皆ヒマだったのである。
そんなわけで神殿を探索しているのである。
この後、とんでもない目にあうとも知らないで・・・




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